制作方法
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外観の変化
ヨーグルトのあの独特の質は、牛乳に乳酸菌を加えて適切な温度で発酵させることで形成される。その変化を観察するために、発酵時間を5分づつ変えたヨーグルト(牛乳)を9時間分用意し、掬って取り出したものを撮影し並べた。
撮影の様子。ヨーグルトの内部をスプーンで掬いコップの裏に載せて撮影した。
伝統的なヨーグルトはプルガリアの乳酸桿菌のLactobacillus delbrueckii subsp. bulgaricus(ラクトバチルス デルブリッキィ 亜種 ブルガリクス)と好熱性の連鎖球菌Streptococcus thermophilus (ストレプトコッカス サーモフィラス)の2種類の乳酸菌を使って作られる。
左:ストレプトコッカス サーモフィラス
右:ラクトバチルス デルブリッキィ 亜種 ブルガリクス
2つの乳酸菌は42℃前後で最も活動する。乳酸菌は牛乳に含まれる乳糖を乳酸に変化させ、カゼインを始めとするたんぱく質を分解する。こうして乳酸発酵が進み凝固したものをカード(凝乳)、分離した水分をホエイ(乳清)と呼ぶ。2種類の乳酸菌が助け合うことで、たった数時間のうちにヨーグルトは完成する。
発酵の様子。密閉した容器に乳酸菌を加えた牛乳が100mLずつ入っている。